為末大

為末大が考える東京の魅力

陸上競技場が代々木公園の中にあったり、千駄ヶ谷や駒沢の駅前にトラックがあったりと、プロスポーツをするには、都心部に環境が整備されているのが東京のいいところですね。

ただ、これは東京というよりも日本中の課題だと思いますが、ちゃんと管理して長く使うのはいいとしても、その利用するための手続きがすごく大変なんです。

一方、ヨーロッパではそうした利用のハードルが低く、早朝の競技場でプロ選手が練習している横で、子どもたちがサッカーをやったり、お父さんはビールを飲んでいて、おじいちゃんたちは散歩をしたりと、全世代が競技場に集っているという風景に感銘を受けましたね。これは日本ではあまり見ない光景です。

また、アメリカでは、英語を話せない人たちが多いエリアにスポーツを持ち込むことで犯罪率が減ったケースもあります。東京は、せっかく施設が整っているんだから、こうしたものを一般にもさらに広く開放していくことで、社会をよりよく変化させていくことが可能だと思います。

もっとも、東京で暮らしている海外の方も多く、彼らとコミュニケーションをとっている日本の方も増えてはいると思います。しかも、東京は海外の大都市に較べて圧倒的に治安がいいですから、あと数年もしたら、治安の良さも兼ね備えた新しいタイプの国際都市が誕生しているのかもしれませんね。

MEETINGを見る

COMFORT

為末大ためすえだい

1978年広島県生まれ。陸上トラック種目の世界大会で日本人として初のメダル獲得者。男子400メートルハードルの日本記録保持者(2014年10月現在)。2001年エドモントン世界選手権および2005年ヘルシンキ世界選手権において、男子400メートルハードルで銅メダル。シドニー、アテネ、北京と3度のオリンピックに出場。2003年、プロに転向。2012年、25年間の現役生活から引退。現在は、一般社団法人アスリートソサエティ(2010年設立)、為末大学(2012年開講)、Xiborg(2014年設立)などを通じ、スポーツ、社会、教育、研究に関する活動を幅広く行っている。

戻る